占いを賢く利用するには

占いでいうところの相性とは

日常会話の「相性」と占術上の「相性」というのは別物と考えておく方が勘違いしないで済む様に思います。

日常会話で言うところの相性というのは、たいてい二元論です。良いか悪いか。悪いとなれば全てがダメという受け止め方になりがちです。

占術上の相性というのはそう単純ではなく、例えば

「最初の印象やフィーリングはいいから付き合うところまでは簡単に進むでしょう。しかし緊密度が増すと嫌な面も出てきて、ケンカしたらそこで終わり易い関係ですから、結婚相手には不向きですよ。」

という様なケースです。

したがって占い師としては、お客さんが何を求めているのかによって答えは変わります。何でもいいから今すぐ彼氏/彼女がいればいい、その先のことなんか考えてないというなら、良い相性となる訳です。しかし、付き合う以上は結婚を意識するに決まってるじゃないか、ということであれば悪い相性です。私は長い目で見てダメな場合は必ずお伝えしています。そういう話は聞きたくないというタイプのお客さんもいらっしゃるのも確かですが、だからっていい話だけするならそれは占い師じゃありません。

あー、やっぱりダメだったかと気付くのに2年かかったら、それだけムダに年をとる訳です。それが分かってて言わないのは違うだろ、と思う一方で、そこに聞く耳持たないとなると占ってもらう値打ちが確実に下がります。

そして良い悪いと言っても程度の問題があります。先日引退したイチロー選手はプロ野球の打者としては文句無しに良い打者でした。世界のホームラン王こと王貞治さんも当然良い打者だった訳ですが、それでも打率は3割台打てれば上出来です。つまり、良いと言ってもそんなもん、10割の相性なんて無いと言っても過言ではなく、長所短所に合わせた攻略法や心掛けに関わってくる訳です。さすがに占術上の相性で3割なら上出来とは言いませんが、無策でいたら良くなるものも悪くなります。

 

相性悪いと言われたら終わりなのか、悪いって言うけどこんなこともある、それはどう説明するんだ、てな単純性二択思考から抜け出せないタイプの人は占い依存症予備軍です。

入院していた時に素晴らしかった看護師さんに惚れて、退院後熱心にアプローチして結婚した途端に夫婦としてはサッパリだったというケースを考えてみて下さい。

「この女性にとって看護師は天職です。プロですよ。しかしお客さんとの男女の相性としては、長い目で見たらお客さんに辛抱することが多くなるし、言いたいこと言われるから結婚には?ですよ。」

というのが占術上の回答というのは普通にあります。誰が悪い訳でもありません。命術というのはそういうものです。しかし、こういう話を聞いて腹を立てる人は、心掛けの悪い占い師に当たるといいカモです。

そういうムダや回避出来る災いを察知するのが命術の真髄です。

毒舌もまたご愛嬌。そういうのをニコニコしながら聞いてあげるのも夫の勤めだし、それも含めて全てを愛してあげたいんだ、という仏陀の様な男性ならば、好きにして下さいです。男女が逆でも同じこと。この男性は女性の影が絶えませんよ、と言っても、それだけモテるいい男なんだから私がGetするのよ、という自信のある懐の深い女性ならそれもアリです。それであればこの点は目をつぶってあげて下さいね、こういう点に心掛けて下さいねと申し上げるのみです。ま、とは言え長い目で見ての相性がバツの場合は保たないんですけどね。たとえ1ヶ月後に電話が掛かってきて喜んだとしても。悪いと言っても命術によっては入籍日を工夫したり、アレしたりコレしたりという余地が残されている相性であることを願うのみです。

本質を言えば「相性無きは切って捨てろ」です。ムダなことやってる間に生まれた時から繋がっている人との出会いが逃げていくリスクも考えておくべきです。

そうした点をスルーして、占い師に八つ当たりしたり悪口言ったりするのは止めて下さいね。何もいいこと無いし、自ら幸運から遠ざかる様なもんで、下手すると不誠実な占い師に引っ掛かってムダなお金を使うことになるだけですから。