占いを賢く利用するには

占術は科学です(訂正しました)

占術は統計データの最大公約数ではありません。キチンとした理論が存在します。科学分野でも仮説を立てて実験を行い、理論を構築します。実験で得られた結果を統計とは言わないのと同じで、実鑑定の結果や経験則で得られたものは統計とは言いません。

もしも占術を統計学と言い張る人がいるなら、占術で得られた答えと実際の結果を紐付けした、有為な統計データを是非お示し頂きたいものです。出来るものならね。少なくとも四柱推命に関しては出来ないでしょう。そんなものが存在するなら、私が見たいくらいです。だいたいね、日干が甲だとか生まれた年が二黒土星だとか、太陽星座が獅子座だとか、そういう概念や基本の定義は陰陽五行説や天体の運行の観察といった、統計とは何の関係もない学問的考察から生まれているものです。

したがって性格の傾向や得手不得手、人の相性や運気の流れetc.について述べるのは、その占術の理論に則ってのことですし、陰陽五行説や天体の運行に占いの要素を見出した、着想した人は天才です。

つまり、学問的な考察や観察の積み重ね、仮説と検証の繰り返しが占術であって、体系作りの手法は科学だと言えます。

人間社会には科学的手法で作られたものが溢れていますし、科学万能とは言わないまでも、科学そのものを否定する人はごく少数でしょう。したがって占術を当てもの扱いするのは、要するに占術を知らないだけです。

知らないことは別に構いませんが、知らないなら知らないで的外れな批判は止めるべきだと思います。

 

よくある疑問に、同じ生年月日と生時、生まれた街も同じ人物の場合は同じ様な人生を歩むのか?そんな訳ないだろう、だから占いはナンセンスだ、というのがあります。

これ、一見もっともな様ですが、実は的外れな批判の代表格です。占いを丁半賭博みたいに捉えているからそういう疑問がわくのです。

中国式四柱推命の場合、忌象が出やすい時期や忌象の内容というのは当然存在します。例えば命運と幼少期の大運からみて、親の収入は多けれども殆ど構ってもらえず、自分自身は喘息やアレルギーで大変だったという生い立ちの人と、生家は貧しく苦労して、学校では喧嘩ばかりしてよく問題を起こしたという生い立ちの人が、同じ命式であるということが現実にあります。忌象の出方が違うというだけで、傾向はしっかり掴めます。

また、周囲の人の影響…特に子供のうちは親の命運や大運の影響…にも左右されます。

そして何よりも、そうした災いが起きやすいということを事前に察知して、回避の努力をする知恵を人間は持っています。その知恵の一つが占術であり、開運法であり、特に東洋占術に顕著な特徴なのです。

この現実を知れば、同じ生年月日で…という批判が的外れなことが分かると思います。

ちなみに数字で示すと、

1年365日の分だけ、生年月日がある。

1日に時間は12通りある。

したがって、365 × 12 = 4380 通り

それに男女の2通りがあるので、

4380 × 2 = 8760 通りの命式が1年に存在します。

【そして毎年の干支ですが、六十干支と言う様に、同じものは60年毎にしか巡ってきません。
すなわち、8760 × 60 = 525,600 通りの組み合わせが四柱推命にはある訳です。】

⬆︎【 】内、大間違いです。数学苦手なのを露呈しました。正しくは、

六十干支の四乗 × 2(男女) = 2,592万通り

ですね。謹んでお詫びします。(^_^;)

はい、丸暗記出来る人は是非やってお手本を示してみて下さい。出来るものならね。

 

占いは所詮統計学だとか、電話の向こうでは手元にマニュアルがあるから誰でも簡単に答えられる、とかなんとか分かった様な批判をしている人は、学問や科学をバカにし過ぎです。

2592万通りの組み合わせ毎に精緻な推命の解説を加えたマニュアルって、何ページの本が何冊になるんだか。そしてそのマニュアル作りの為の統計の母集団を、統計学的に有為なサンプル数集めることが現実に出来るのか、少し考えれば分かりそうなもんです。例えばガンの新薬開発に不可欠な生存期間中央値のデータを収集するのにかかる年数とサンプル数、そして追跡調査の労力を考えてみて下さい。それが四柱推命なら2592万通りで、延々と全サンプルを各命式毎に有為な統計データと言えるだけの人数集めて、その全てに対して生い立ち、健康、得手不得手、進路、職業、運気の好不調、結婚、子供運etc.について事前に占い、そのサンプル対象全員の一生に係る結果を追跡調査するなんて大がかりなことを、コンピュータも何も無い時代に一体誰がやったのでしょう?そんな国家的事業でも困難と思えることを実施して、そして仮説との検証を行い、理論として完成させてマニュアルとやらを書き上げた事実や書物が存在すると思ってるんでしょうか?現代の印刷技術もWordもExcelも無い時代に、戦火をくぐり抜けて書物が全て故宮博物館にでも残っているのでしょうか?結果としての集大成と言える書物ならあるじゃないか、という反論もあるでしょうが、ある占術家が一生のうちに上記のことを出来ますか?師匠と弟子総動員しても無理でしょう。占いは統計学だという主張が単なる観念論に過ぎないことが分かりますでしょうか。

だいいちお客さんの生年月日と生時を聞いて、マニュアルめくってるうちに怒られちゃいますよ。四柱推命なら命式見ただけで、西洋占星術ならホロスコープ見ただけで、すぐに基本的な概要が把握出来なきゃ占い師なんてやってられませんから。

そして霊視霊感に、こうした誰が考えても分かる、膨大なデータとそれを類型化、分類化することの困難さを論理的に説明出来る余地はありますか?

どんなジャンルのことでもいいので、何かを真剣に勉強したことがある人なら、上記のことは容易に理解出来るし、納得して頂けることでしょう。

占術は科学だ、って。