占いを賢く利用するには

占術による得手不得手

世の中色んな占術があるのですが、それぞれに一長一短あります。なので複数の占術を用いる訳ですが、それでも占者毎に軸になる占術があります。私の場合は中国式四柱推命な訳ですが、占うテーマによって軸足にかける体重の加減は当然変わります。

そうすると面白いことに気づくんですね。

例えば…

時 日 月 年

辛 丁 壬 辛

亥 丑 辰 丑 支  ※辰は土旺

こんな男性の命式を取り上げてみましょう。

典型的な身弱、命式全体の寒湿が強く、日干の丁は消えそうな程です。命式中の丁壬干合をどう取るかは四柱推命の中でも色々分かれる訳ですが、丁壬化木で丁が乙になるという見方、そうではなく日干だから干合による無力化はしないけど、剋は残り水に引っ張られるという見方などがあります。私は後者の見方をするのですが、まぁ、だとすると日干丁はフルボッコ状態です。

しかも38歳からの大運 戊子 は忌神運もいいところなのですが、戊が水の官殺の忌象を辛うじて食い止めた様です。しかし対外的な責任と外部から勝手にやってくる荒波に曝された10年だったのは間違いありません。この頃逮捕や拘束を伴うトラブルに巻き込まれていても不思議ない大運でした。

しかし、陰干の剋を恐れずで、ギリギリの綱渡りが48歳からの丁亥でも続きます。ここを火の勢いを補強する開運行動で凌ぎ、社会的な重責を果たした様で、58歳からの丙戌でやっと一息つけました。ここからの10年間が恐らくは一番平穏に過ごせた時期なのではないかと思いますがそれも束の間、68歳からの乙酉もなかなかハードな大運で、大きな病気や身内のトラブルには要注意の時期が20年続きます。この方は特に消化系や腫瘍に要注意の人です。火の勢いを保ち続けることが出来れば、それまでの苦労が結果となって表れる時期でもありました。続く78歳からの甲申では甲が火力を保つ燃料源として何とか支えになってきましたが、その大運が尽きる87歳で亡くなりました。十二指腸から小腸にかけての腫瘍が報じられていた様です。

気質や性情を分析すると、礼儀正しく節度ある抑制の効いた明るさが、周囲の人々をホッとさせるタイプで、差別や分け隔てはせず、公平に周りの人々に笑顔をもたらします。長期戦で粘り強く取り組むことに向く人です。人前に出ることは平気で物怖じしない、人に愛情を注ぐことが出来る人です。戦いや行動が自らの火の勢いにプラスになります。

 

さあ、この人物は誰でしょう?

答えは昭和天皇です。もう中国式四柱推命の通り、バッチリ合っています。興味のある人は検証してみて下さい。

で、昭和天皇を別の占術Aでみてみると、これがサッパリ当たっていないんですね。おいおいと言いたくなるレベルで。他の占術の批判をするのが目的ではないのであまり具体的には書きませんが、鈍い、野暮ったい、自分勝手で付き合いづらい、トラブルが起きると大きくなりやすい、苦難に遭う、頑固で感情的になりやすい、リーダーにはなれない、計算づくで打算的、短命傾向etc.とロクな鑑定にならないのですが、まぁ、どれもこれも大外れなのは論を待たない訳です。

しかし…

菅 義偉総理大臣についてみてみると、中国式四柱推命だけでは十分には説明しきれず、上記の占術Aを併用すると納得の結果になります。

なので占い師を選ぶ際には、

・占いたいテーマを明確にしておく。

・事実関係や必要な情報はしっかり伝える。

という基本に加えて、

・自分の目的に合った占術を軸にしているか?

・長所の異なる占術を別に使えるか?

という部分にも目配りしてみると良いです。

 

ここからは占術を離れますが、昭和天皇がこの過酷な命運と大運を乗り越えてこられたのは、やはり自らの開運行動…例えば戦後全国を行脚して国民を勇気づけて、国民に笑顔を取り戻したことにあるんだなぁ、と思ったと共に、やはり太陽の象徴=火のパワーたる天照大御神のパワーを頂いていたのかな、皇孫とはそういうものなのかな、とも思った次第です。