占いを賢く利用するには

占いは科学か①

長いこと更新をサボっておりましたが、久しぶりにブログ記事を書いてみようかなと思います。

さて、主題の通り「占いは科学かどうか?」という問い掛けに対して皆様はどう思われますか?

私の答えは Yes です。

このあたり、占術と霊感ビジネスを混同したり、あるいは霊視霊感の方が頼りになると思っている方々の中には、

何言ってやんでえ、ばーか。

と思う人もいらっしゃるでしょうが、そういう人ほど一度クールに検証して頂けたらと思います。

 

まず、よく聞く話に命占は統計学だという説があります。しかしこれ、本当に統計学と言えるのでしょうか?

迷惑がかかるといけないのでボカシた書き方をしますが、とある大学の研究によると、統計学の切り口で言うと、とある有名な命占は統計学としては有意と言えるものでは無いのだそうです。

理由は統計学という学問の基準から精査すると、そもそものデータが不十分であり、その命占全体を評することが出来ないからだとか。

私は統計学の専門家ではないのでこの評価にああだこうだ言うことは出来ませんが、ハッキリとコレだけは言えます。

四柱推命の膨大なデータなんて、見たこと無い。

データが無いのに統計学って何の話ですか?というプリミティブな部分で疑問符がつきます。

また、統計というのは仮説を立ててそれが正しいかどうか、実際の事象のデータを収集し、測定や推測する手法です。

四柱推命統計学である、という仮説では、どんなデータをどれだけ集めれば良いのかも分からず、統計学たり得ません。もっと絞り込むなら、日干が壬の人は、状況や相手次第で臨機応変かつ柔軟な対処が出来る、という様な仮説を立てて、それが正しいかのサンプルを集める必要があります。そしてそこに何らかの偏向があっては無意味になってしまいます。

さて、四柱推命が分かってる人ならこの時点で文句の一つも言いたくなるでしょう。はい、その通りですね。命式八字の他の七字はどこに行ったんだ?ということです。日干壬の性情は確かにみるけど、それだけで決める訳じゃないだろ!という突っ込みが入ることでしょう。もっと言えば、日干がその人自身を表す代表的な因子である、という仮説を立てて、十干全て必要なデータを集めて測定するところから始めなくてはなりません。

察しのいい方はもうお分かりだと思いますが、こんな一つ一つのことに全て統計学の手法を用いて四柱推命を完成させた訳では無いことは自明の理です。

ましてや60の四乗に男女の2通り、即ち259万2千通りの命式と大運の全てのサンプルを何人も集めて、その人達の一生を追いかけて数多く立てた仮説の全ての測定をするなんて、中国の12世紀、南宋の時代に可能だったと思いますか?

それこそ今なら例えば某諜報機関…とまでは言わないまでも、アレやらソレやら何やらに蓄積された膨大な個人のデータをスパコンで収集し、AIを使って分析することは可能でしょうが、四柱推命や西洋占星術に必要な生時や生まれた都市までは収集不可能ですし、個々の内面や思考回路まで相当な高い精度で分析出来るかと言えば、ゴルゴ13のネタじゃあるまいし、正直難しいでしょう。日頃の生活や人間関係、過去に起きたことがその人の現状に与えている影響までは分からないであろうからです。

以上の理由から、命占は統計学である、という説には私はハッキリNoだと考えます。統計学というしっかりした体系の学問にぶら下がって、ハクをつけようとしている様にすら見えます。これはもはや統計学に対する一種の侮辱だろうという気すらします。

 

でもお前さん、占いは科学だと思うって冒頭で述べてるじゃねーか。

…と思う人もいらっしゃるでしょう。

はい、それについては次回述べたいと思います。