占いを賢く利用するには

◯と✖︎と△のお話

ここまで占いとはYes/Noと吉凶を予測するものだと書いてきましたが、実は最も悩ましいものがあります。

それは△の場合、すなわち吉凶混合やどっちつかずのケースです。

占い師だってね、占う前は良い結果が出るといいなと思うんですよ。特に命術の場合は。四柱推命を絶望の運命学だと言う人もいる、と以前書きましたが、明らかにダメなケースはすぐに分かってしまう側面を持っているのは否めず、その結果は3ヶ月後に占っても変わりません。それは四柱推命に限らず、命術全般に言えることです。

その点卜術、タロットや易学は理屈の上ではあらためて占うと違う目やカードが出る確率が圧倒的に高い訳ですから、いくらか救いはある訳ですが、同一の事案の再占を禁ずる原則が一応存在しています。ま、そりゃそうですね。占いの根底が崩れてしまいますから。

個人的には再占には再占なりの意義はある様に思えるので、時間をおいてから現実の状況の変化を踏まえて占うのはアリだと思っています。

 

でね、命術の場合は明らかに⭕️というのも当然ある訳です。こんなケースのご依頼は楽でいいです。心配ご無用、と前置きしてから注意事項を少しアドバイスすれば良い訳です。アゲ鑑定なんていい加減な話じゃなくて、実際に良い話が出来ます。

そして最も悩ましいのは△のケースです。吉凶混合といえば聞こえは良いですが、実のところお客さんに「良いですよ。」とはとても言えないという点において、実質的には長い目で見た場合は✖︎だよな…というものです。

恋愛相談なら、努力次第で交際まではいけるかもしれないが、結婚を考えてるなら難しいというレベル。仕事関連なら無理はしないで当面は様子見を勧めるレベル。

しかし、現在の運気が好調ならば、お目当ての人がダメでも他に目を向ければ次のチャンスが巡ってきますから、占い師側のアドバイスの観点ではやり易いです。しかし運気の巡りが恋愛やご縁に関しては不向きな時期だと、こいつは困ったなぁ、と思案することになります。ましてや運命の人は生まれた時から決まっているので、その機会を逃すリスクを思うと、この相性は無理するまでもないですよ、というのが本音だったりする訳です。

仕事関連だとお客さんの向き不向きや吉凶、開運に繋がる業種や職種を説明した上で、続けて現状分析に入ります。お客さんも冷静に受け止め易い相談事ですし、△の場合は慌てて進めない様に注意することと、運気が好転する時期をお伝えすることでお客さんも意欲を保ち易いです。

 

概して言えることは、恋愛や結婚系に関しては△の場合どこかで無理が生じるので、そこのリスクを取るかどうかということに尽きます。

占い師としては慎重派になりたいところではありますが、お客さんの意思がそれを許さない場合は「それではお気持ちのままに…」と言わざるを得ません。

何せ、人の気持ちは変えられませんから。

念だの波動だのを私が胡散臭く思うのはこの点です。無理したらどうなるか、見通せるはずですよね?お客さんの災いや先々のガッカリ感を減らしてあげる為に、その場で波動を送ってあげりゃいいだろうに、と思います。

無理な願い事を叶えることなんて、神様でも出来ません。ましてや占いの本質である吉凶の予測から脱線する様なのは、既に占いですらありませんから。

△が最も悩ましいのは、そんな訳です。