占いを賢く利用するには

無茶苦茶言っちゃいけません

たまにいるお客さんで、そもそものご相談内容の設定に無理があるケースがあります。

「はい、はい、んー、えっ?」

何と言いますか、占いっちゃあ占いですが、それなら神社でおみくじ引く方が安上がりですよ、という様なお話です。例えば、

「相手の連絡先が分からないのですが、連絡はきますか?会えますか?」

いやあのね、そりゃそんな時の占い方はありますよ。オラクルカードの1枚引き(タロットでもいいけど)って方法が。しかし、ぶっちゃけた話アテにならないと思いますよ。おみくじ引いて、待ち人来たるって書いてあれば、それを信じましょうよ。こんなので当たったの外れたのと言われても、占術の技量外の話ですからね。

結局いい加減な霊視をうたい文句にするケースが後を絶たないのは、こういう相談が多いことも理由の一つだと思います。ご相談の深刻度によって指導霊や神様も加減を調整しますから、カードに答えをズバッと出してくれることもあれば、何のこっちゃさっぱり分からないカードしか出してくれなかったりする訳です。

 

逆に言えば、占いを提供する側もこういうお客さんを占い依存症に引き込む様なことを言っちゃダメだと思います。いい話を小出しにして、最後にちゃぶ台返しとかね。そういうのは一種の悪徳商法ですよ。

私はそうしたケースで嬉しくなる様ないい加減なことを言えないタイプの占い師です。したがって「どうすれば連絡が取れるか、或いは諦めて次に行くべきか、待つにしてもいつ頃に期待すべきか?長い目で見て弱点をどう補強すればいいか?」ということを真剣に考えて鑑定するんですが、まぁ、そのスタイルが合わないお客さんも当然います。

占い師との相性が大事、てな文言をネットでよく見かけますが、占い師というより質問内容のポイントを整理しておくことで相性云々という様なミスマッチはだいぶ防げると思います。

 

一方で明らかに占い師側に問題があるケースもあります。

・出来もしないことを看板に掲げている

・尊大に振る舞う

・脅し文句でリピートに誘導する

・超能力で当てたかの様に錯覚させる

こうなるとインチキな投資話と一緒ですよ。

値上がり確実なレアメタルがあって、今ならどうとかこうとかっていうのがありますよね。そんな確実に儲かる物なら、貴方が買えばいいじゃないかって言ったら、会社の規則で自分は買えないって決まり文句が返ってきます。最初は小幅な儲けの飴玉与えて、最後は大損。

デリバティブでもレバレッジ取引でも、資金力のある人の儲け幅が大きくなる様に出来ているのです。

赤魔術だの包み紙だのを用いて云々って、それを自分に使い続けりゃいいでしょう。人に使ったら目減りするでしょ?(笑)

 

お客さんも占う側も、無茶苦茶言っちゃいけませんよ。自分たちはそれで良くても、地味で目立たない弊害だってあるんですからね。

占ってると、心配ご無用大丈夫!ってケースも当然あるんですよ。でもね、そのいい結果を信じてもらえないことがあるんです。

「この占い師、アゲ鑑定じゃないの?」

てな具合に。占い依存症ってのは、何も自分が望む結果が出ないと気が済まないケースばかりでもないんです。悪い結果が出ないと「世の中そんなに上手くいくはずがない。」と頑なに思い込んでるタイプの依存症もあるんです。でもその理由が過去にいい加減なことを言われてお客さんが慎重になっているのだとしたら…過去に尊大な占い師にご大層な訓話を賜ったせいだとしたら…

やっぱり業界自体が変わっていかなきゃいけないと痛感しつつも、自分の力が至らないことを感じる瞬間です。