占いを賢く利用するには

縁結び…ねぇ?

これまでも触れてきたことに、超能力まがいのことを謳い文句にするのは如何なものか?ということがあります。

その中でも特に疑問なのは縁結び系の話です。

復縁にせよ片想いにせよ、あるいは倫理的には問題ありとされるものにせよ、そういうことが出来ると思わせてしまうのは決していい傾向ではないと思います。

業界の裏話を暴露する様な作りのサイトで、何故かその手の魔法使いみたいな線に巧みに誘導する様なのが溢れていて、背筋が寒くなることがあります。

 

ハッキリ言いますが、そんなことは出来ませんからね。

 

結果的に上手くいったケースは、元々生まれ持った縁があっただけのことです。再度になりますが、上手くいく可能性の高さに気づいた占い師が、さも特別な能力で実現させてあげたかの様に振る舞っているだけです。ただし本物の縁ではない、すなわち赤い糸やオレンジ色の糸で繋がっていない人同士が無理した場合、ロクなことになりません。

逆のケースで、縁切りを謳う占い師は殆ど見かけないでしょう。縁結びを念やら波動やらで実現出来るなら、縁切りも出来なきゃおかしいことになるはずです。

世の中の悩み事には、この縁切りも潜在的にはニーズがあると考えます。

しかし占い館や電話占いではそれを謳い文句にはしていないでしょう。何故なら自分勝手な願い事が下手すりゃ縁結びとセットで寄せられるであろうことと、請け負う内容が呪詛屋になってしまって占い業の最低限の建前すらも維持出来なくなるからです。

ご相談事を聞いていて、その流れの中で具体的な接触にせよ残留している意識にせよ、断ち切らないとマズいなと思うことは確かにあります。こうしたケースでも超能力や念力で何とかなることはありません。そもそも遠ざかることを勧めると癇癪起こすお客さんには何を言ってもムダです。いわんや術なんて効く訳がありません。

 

だいたい元々繋がっていない者を無理に結びつける行為は、アル中で治療中の人に頼まれて酒の差し入れをする様なもんです。先日コラムニストの勝谷誠彦氏の訃報と共に、お酒でやられた様子が語られていました。周囲の人や医師が止めても聞かなかったそうです。

超能力的な謳い文句が実際に存在するなら、勝谷氏の意識を変えることは出来たでしょうか?

答えはNoです。で、酒を無理な恋愛成就に置き換えてみて下さい。いかに不毛で罪作りなことか分かると思います。

ちなみに復縁に関して言えば、男性の方から離れる形で一旦疎遠になったが、約1年後に男性が病気入院したことがキッカケとなり、退院後に再会の機会を持ったらスルスルと上手くいったという様な話があります。似た様なことは世の中枚挙に暇がありません。この話、波動だの念だの使ってない実話です。中国式四柱推命でも「今年なら双方喜神運だから、可能性は高い。射止めるなら今年。」としか言えませんでした。それぞれが別の人と巡り合う可能性を否定出来なかったことと、ある星の関係が男女逆だったからです。

しかし、このケースは女性の真心が相手を突き動かし、勝ち切りました。

人の心を動かすのは情熱と真心です。

そして生まれた時から持つご縁の有無です。

後で師匠に聞いたら、オレンジ色で繋がっている者同士だったそうです。

こういうのを目に見えない能力を用いて人為的に縁結びした、というのは良くないことだと思います。