占いを賢く利用するには

横文字でごまかすな

最近よく見かける言葉に、スピリチュアルカウンセラーというのがあります。

正直なところ、私にはピンとこないです。

直感相談員だの霊媒師だのと漢字で書いたら何か不都合なことでもあるのでしょうか?

とある電話占いの会社で、愚痴を聞いてもらうコースというのをハッキリと謳っているところがありますが、実に正直で好感が持てます。

現代の占い師が暗に期待されている役割を、逆におおっぴらにして商売のネタにしている訳ですから、お客さんに寄り添うやり方だと思う訳です。

 

だいたいね、カウンセラーってのは占いという言葉とは方向性が違うはず。何度も書きましたが、占いとはとどのつまりYes/Noや吉凶を予測するものです。先の行方が見えてこない不倫やら一方通行の愛ゆえの苦しみを癒すものではありません。現代のニーズとしてそういう要素が含まれていることは承知してますが、占いをせずにただ悩みを聞くことも無ければ、心理療法みたいなことをする訳でもありません。全てはまず占ってからのことであり、占い抜きには始まりません。

世に言うアゲ鑑定というのが存在する理由の一つに、この愚痴や恨み言を聞かされるのがかなわないという占い師の思惑があると思います。

占いの結果が❌の場合にそのまま伝えて噛みつかれるのなら、喜ばせておいて切り抜ける方が賢明というものです。噛みつかれても、その場喜ばせて後で外れていても、どうせそのお客さんは二度と来ないのであれば、噛みつかれずに済む方を選ぶ人がいてもそれを非難することは私には出来ません。

かく言う私は良くても悪くても一応その結果は伝える様に心掛けています。その時のお客さんの反応で、こちらも色々分かってしまいます。

ただし、占いが本線だと自覚している人ならば、余計なことは言わないはずです。

 

さて、それではカウンセラーとなるとどうなんでしょうね。例えばアル中の人が断酒するにあたって受けるカウンセリングであれば、何をどう言っても酒はダメと言われますし、時として手厳しいことも言われます。それと同じ具合に手厳しいことも言うんでしょうか。不倫などと怪しからん、根本が間違っているものは何をどうしようと最後は似たり寄ったりの結末にしかならない…とか何とか。

スピリチュアルカウンセラーであるなら、身勝手な願い事に神様が手助けしてくれるはずがないことくらい、分かりますよね?スピリチュアルを名乗るなら、霊界の最上位に位置づけられる存在と、そこから発せられるメッセージ、そして霊界の原理原則くらいわきまえた上でカウンセリングするんですよね?

断っておきますが、占い師ってのは

「この2人の関係は上手くいきますか?」

てなご注文を受けて「占う」のが本線です。

不倫だろうが片想いだろうが、最近ギクシャクしているお2人だろうが、バツ1同士の恋愛だろうが、年が離れていようが、まずは占うのが商売です。そりゃあ占った結果が良くないことも多々ありますが、だからこその占いです。その結果を受けて、お客さんがどちらに舵を切るかに役立ててもらう為のものです。常に占った結果がハッピーなら、占い師なんか要りませんよ。

だから私は余計な手厳しいことは言わないんです。私ゃあカウンセラーじゃありませんから。

占った結果⭕️か❌かを答えて、恋愛のみならず開運に繋がることを言うのが占い師です。

で、結局スピリチュアルカウンセラーなる先生は、何をカウンセリングするんでしょうか?上手くなだめて心の傷を癒し、次の方角に目を向けさせるのでしょうか?

それならば立派なことですが、スピリチュアルって何ですかね?人生相談と心理療法って分野は昔から存在しますよ。それじゃダメなんですかね。

波動修正の念を送る?それって昔から祈祷師って言いませんか?加持祈祷って言っちゃダメなんですか?

そんなもんが成果があるからってんで横行しだしたら、男女の仲のことは一切信用出来なくなりませんか?順調にいっている、生まれた時から目に見えない赤い糸で繋がっている、霊界の原理原則通りのご夫婦に波動修正の念を送ったらどうなるんでしょうか?

スピリチュアルを名乗るなら、答えられなきゃおかしいですよ。

 

何かあたかも超能力であらゆる恋愛の悩みを解決してくれる救世主、みたいな勘違いをお客さんにさせてしまうのは、いずれ業界が見直さねばならない時が来ると思います。