占いを賢く利用するには

占いは科学か②

では前回の続きと参りましょう。

命占は統計学ではありません、というのが私の思うところだと記しました。一方で占いは科学か?という問い掛けには Yes だと思うとも記しました。

科学というのは何も理系の学問のみを指すものではありません。

例えば「歴史学は科学か?」という命題に関して、歴史学者の方々は Yes と答えるケースが多いと思います。理由は、伝承や文献、遺物から推測し得る仮説が正しいか、そもそもその文献は本物だと言えるのかという検証を慎重に行い、その上で理論を構築するからです。統計学とは無縁ですが、科学だと言えます。

 

例を挙げると「上杉謙信女性説」というのがあります。知的好奇心を満たす歴史話(学とは言いません)であれば、まあ、好きな者同士がああだこうだ言ってればいい話です。ではこれを歴史学としてみるならどうでしょうか?上杉謙信は実は女性だったのではないか、という仮説を立てるに至った動機が無くてはなりません。この場合ですと、上杉謙信が合戦の場では常に勝つという願をかけるに際して、よくある断ちものをしました。酒断ちや賭け事断ちなどはよく聞く話です。上杉謙信は生涯不犯の誓い、つまり女断ちをしたと後世伝わっています。だから生涯独身だったとされている訳ですが、そうしたことが記されている文献の信憑性は高いことを検証した上で、じゃあ本当にそんなことが出来るのか?昔から英雄色を好むって言うじゃないか。ただ独身だっただけの話ならあり得るだろう。子供の頃寺に預けられてたし、出家もして景虎から謙信に名前も変えてるからね。しかし断ちものとなると話は別だ。そんな断ちものを一生なんて出来るもんかい、だからそもそも上杉謙信は女性だったんじゃないのか?というのが仮説を立てる動機です。歴史学アプローチであれば、上杉謙信が女性だったことを推認するに十分な文献や遺品などを調べる訳です。街頭アンケートで「あなたはどう思いますか?」なんてデータを集めての統計学的手法は全く関係無い世界です。

他にも上杉謙信女性説を唱える動機になる話は色々ありますが、合理的に上杉謙信が女性だったと推認するに十分な裏付けはどれも無いから、あくまでも歴史好きの人達の間で囁かれる話の範疇を出ない訳です。

科学と世間話とはそれくらい違う訳です。

で、命占は統計学だという主張は、この上杉謙信女性説に似ている、つまり世間話のレベルな訳です。

では上杉謙信ネタが出たところで、上杉謙信が単騎武田信玄に斬りかかったとされる川中島の合戦について述べてみます。

上杉軍は妻女山に立て篭もり、武田軍は山本勘助の献策により軍を2手に分けて妻女山の後方から攻撃(啄木鳥戦法)しようとしたが、夕方の武田軍の飯を炊く煙を見て、武田が動くと確信した上杉謙信は夜中のうちに妻女山を降りて、武田軍の本隊に…という、鞭声粛粛 夜河を過る の歌詞にある有名な話があります。

しかしこれ、日本史学者が学生のエキストラを使って妻女山に合戦の道具と同等の荷物を背負って登り、そんなことが可能だったかを実証したことがあるそうです。結果は不可能ということだったそうです。この検証結果は科学です。歴史学という学問です。しかし世間話としては、川中島の合戦に関する逸話は今も有名なままです。

この日本史の学者さんが採った手法こそが、命占における仮説と検証の見本だと言えます。

だから占い師のブログには、それぞれが自分が検証した結果と、古典の理論を融合させたものをよく見かけませんか?この日本史の学者さんがチャレンジしたのと手法としては同じです。

これなら同じ命式の人を何人か集めて、一生を追跡してデータを収集するなどという統計学」の手法は必要ありません。

陰陽五行の考え方や、天体の動きや、数字が持つ意味の法則性みたいなものと融合させて、理論として作っている訳です。そしてその命占の理論は時代と共に成長したり変化したりしていきます。これが最終完成形だ!というものは無いと私は考えています。

 

ちなみに私、上杉謙信に係る歴史好きの人達があれやこれやと仰る歴史世間話は面白いと思いますし、そういうのは人生を楽しむツールとして有効だと思う感覚は持ち合わせております。

ただ、世間話のレベルで命占の科学としての面を面を全否定したり、茶化したりする話には乗れませんし、間違いだと指摘します。

ではどういうのが間違いなのでしょうか?

それはまた次回ということで、、

占いは科学か①

長いこと更新をサボっておりましたが、久しぶりにブログ記事を書いてみようかなと思います。

さて、主題の通り「占いは科学かどうか?」という問い掛けに対して皆様はどう思われますか?

私の答えは Yes です。

このあたり、占術と霊感ビジネスを混同したり、あるいは霊視霊感の方が頼りになると思っている方々の中には、

何言ってやんでえ、ばーか。

と思う人もいらっしゃるでしょうが、そういう人ほど一度クールに検証して頂けたらと思います。

 

まず、よく聞く話に命占は統計学だという説があります。しかしこれ、本当に統計学と言えるのでしょうか?

迷惑がかかるといけないのでボカシた書き方をしますが、とある大学の研究によると、統計学の切り口で言うと、とある有名な命占は統計学としては有意と言えるものでは無いのだそうです。

理由は統計学という学問の基準から精査すると、そもそものデータが不十分であり、その命占全体を評することが出来ないからだとか。

私は統計学の専門家ではないのでこの評価にああだこうだ言うことは出来ませんが、ハッキリとコレだけは言えます。

四柱推命の膨大なデータなんて、見たこと無い。

データが無いのに統計学って何の話ですか?というプリミティブな部分で疑問符がつきます。

また、統計というのは仮説を立ててそれが正しいかどうか、実際の事象のデータを収集し、測定や推測する手法です。

四柱推命統計学である、という仮説では、どんなデータをどれだけ集めれば良いのかも分からず、統計学たり得ません。もっと絞り込むなら、日干が壬の人は、状況や相手次第で臨機応変かつ柔軟な対処が出来る、という様な仮説を立てて、それが正しいかのサンプルを集める必要があります。そしてそこに何らかの偏向があっては無意味になってしまいます。

さて、四柱推命が分かってる人ならこの時点で文句の一つも言いたくなるでしょう。はい、その通りですね。命式八字の他の七字はどこに行ったんだ?ということです。日干壬の性情は確かにみるけど、それだけで決める訳じゃないだろ!という突っ込みが入ることでしょう。もっと言えば、日干がその人自身を表す代表的な因子である、という仮説を立てて、十干全て必要なデータを集めて測定するところから始めなくてはなりません。

察しのいい方はもうお分かりだと思いますが、こんな一つ一つのことに全て統計学の手法を用いて四柱推命を完成させた訳では無いことは自明の理です。

ましてや60の四乗に男女の2通り、即ち259万2千通りの命式と大運の全てのサンプルを何人も集めて、その人達の一生を追いかけて数多く立てた仮説の全ての測定をするなんて、中国の12世紀、南宋の時代に可能だったと思いますか?

それこそ今なら例えば某諜報機関…とまでは言わないまでも、アレやらソレやら何やらに蓄積された膨大な個人のデータをスパコンで収集し、AIを使って分析することは可能でしょうが、四柱推命や西洋占星術に必要な生時や生まれた都市までは収集不可能ですし、個々の内面や思考回路まで相当な高い精度で分析出来るかと言えば、ゴルゴ13のネタじゃあるまいし、正直難しいでしょう。日頃の生活や人間関係、過去に起きたことがその人の現状に与えている影響までは分からないであろうからです。

以上の理由から、命占は統計学である、という説には私はハッキリNoだと考えます。統計学というしっかりした体系の学問にぶら下がって、ハクをつけようとしている様にすら見えます。これはもはや統計学に対する一種の侮辱だろうという気すらします。

 

でもお前さん、占いは科学だと思うって冒頭で述べてるじゃねーか。

…と思う人もいらっしゃるでしょう。

はい、それについては次回述べたいと思います。

鑑定の限界と鑑定者の人間性

世の中には色んな人がいます。

どんな人にも失敗はあり、どこでその失敗を直視して正しい修正を加えるかが重要です。

その道のベテランでも、その得意分野で新しい発見があったり、知らなかったことに出くわすのも何ら珍しいことではありません。

しかし世の中には知らないことを正直に知らないと言えない人が案外多いもので、落語のネタにも転失気(てんしき)というのや、鶴や薬缶の名前の由来の話というのがあります。誰しも大なり小なり身に覚えがあるあたりの笑いのさじ加減が落語の面白さです。

 

で、この業界を見ていると、霊視霊感を謳い文句に結構な人気を集めている人物に、その手の「正直に言えない、修正が出来ない」タイプの人を見かけます。

私は業界側の人間ですから、いくらかは同情すべき点も無くはないです。ご相談に来る方々の中にはかなり深刻な内容で、ご本人が相当テンパってしまっている様なことが多く、何とか打開策が見つかればいいけど…とついつい鑑定者が無理をしてしまうケースです。

でもね、鑑定者は魔法使いじゃないんですよ。また、とてつもない超能力なんてのも人間の世の中には存在しません。小さな気や念が束になって大きな結果に繋がることは実感することもありますが、それとて魔法や超能力みたいな世界のことではなく、現実の努力に加えてツキが後押しした様な範囲内のことです。

私はなるべくそういう勘違いをして欲しくないと思ってはおりますが、人間どん底に陥ると何かにすがりたくなる気持ちもよく分かります。

だからこそダメなものはなるべくハッキリ言う様にしているのですが、どこかに凄い本物がいりはずだとばかりに占いジプシーになってしまう人がいるのも確かです。

そんな時に何か…実は大勢に影響の無いこと…を当てられたらどうでしょう?もしくは何かかけ離れた世界のことを言われたらどうですか?

そんな鑑定者を頼ってしまうのも無理もないと思いますし、そういう手法を故意にやるのはダメだろ、と私は考えます。

その場は不興を買おうが、ネットで悪口書かれようが、依頼者を依存症にさせない様に努力する姿勢を見せているかどうかが、鑑定者の人間性でしょう。

私にも苦い経験があります。当ててしまったが為にかえって気の毒なことになってしまった…ということがありました。

当たんなきゃ良かった、と心底思いましたし、自分の中では大きな教訓になっています。

 

先日面白そうだったので、客の立場でワンコイン霊視を頼んでみました。なかなかうならされたのですが、何にうならされたかって、

・確かに霊感と占術である程度のことは言えるが、自分に出来る範囲のことはわきまえていらっしゃる点。

・何かもの凄いことを客に期待させる様な物言いはなさらない点。

・そして何より安い点。

この3点です。要は良心的な鑑定者さんだったということです。当たった外れたにうならされた訳じゃありません。

 

一方で、あまり詳しくは書けませんが、おいおい…という鑑定依頼を先日受けました。

私の本来の鑑定の範疇じゃありません、と前置きしつつ、自分に言える(分かった)ことだけをお伝えしてお金は頂きませんでした。

誰か別の鑑定者の所へ行く風でしたが、大丈夫、上手くいく等とデタラメなことを言う占い師だか霊能者だかに行き当たらないことを願っておきます。

 

占いファンの皆様におかれましては、いい鑑定結果を言われても、それが現実的に何がどうなったら上手くいくのかを必ずご自身でシミュレーションしてみて下さい。

そして切羽詰まって絶望的な感覚の時ほど、最悪を回避するには?という視点を忘れないで下さい。望む結果を得よう、ではなく、最悪や大難を回避するという考え方です。

そして、人気や評判の霊能者でも占い師でも、その人の振る舞いで不審な点や、言ってることに重大な矛盾があれば、その部分は冷静に見ておいて下さい。(言うことが少し変わった、とかのレベルではなく)

亡くなられた織田無道氏が、テレビで人気があった頃のことはヤラセだよ、と後に語っておられました。色々言われていますが、正直に批判を恐れず実態を語った点は評価していいと思います。晩年に正しい修正を加えただけでも、だいぶマシというものです。

鑑定スタイルには鑑定者の人間性が結構滲み出ているものです。能力があっても人間性に問題がある鑑定者にはご用心下さい。霊視も命占も出来なくても分かる部分です。ご自身が感じた部分を親しい人に客観的に聞いてもらうのも手ですよ。

 

アメリカ大統領選挙・占いの検証

ほぼ結果は出たとみて差し支えないでしょう。

当ブログは占い&スピリチュアルのブログですから、その観点から外れない様に検証したいと思います。

不正選挙だと言われていること、多くの不審な点があることetc.の話は、そういうブログにお任せするとします。

 

はい、残念ながら占い結果はハズレです。

選挙の占いで外した記憶が殆ど無いので、占い師としては大変ショックを受けております。

世界中が注目していた大選挙だけに、私のダメージもひとしおです。

そりゃまあ、ねぇ。8月2日付のブログを読み返してみると、当たってなくもないんですけどね。しかし世の中結果が全て。泣き言や負け惜しみはみっともないだけです。

 

とまあ、結論はそういうことなのですが、命占の観点ではどこに原因を求めるべきか?という話になる訳です。

要点だけを記すと、

① バイデン氏の5が最後まで要所となる日に破壊されていなかった、つまり5という数字の強さと、バイデン氏の日干が陰干であるところに巡った年運の官殺が効いたこと。

② 逆にトランプ大統領の主要吉数(特に本命数)が、要所となる日に多重破壊されていることが多かった。そして選挙当日の日運の悪さや官殺の弱さ。

命占の授業や通信講座でこの題材を取り上げたら、ここに行き着きます。

要は後からの分析には格好のテーマとも言える訳です。

 

素直な個人的感情を吐き出すと、非常に気分が悪いので、私がこれを題材にすることは無いと思いますけどね。

 

あー、面白くない。

でも占い&スピリチュアルのブログとしては、まあ、ここまでですよ。

今思えば初っ端にこの結果を言われた時のことを思い出すと、何か力が抜けます。

変えられなかったんだなぁ、って。

え?ああ、これは余計な独り言ですから、放っておいて下さい。この程度の愚痴はご容赦頂きたく…

 

ともあれこの手の当てにいった占いの評価は、占いの結果でされるのが理の当然です。

修行が足りなかったということで、しばし修行をどうするか考えるとします。

 

 

占いと現実のすり合わせとは?

アメリカ大統領選挙の件、まだまだ騒ぎは収まらない様子ですので、違う話題で一つ。

 

あまり具体的に書く訳にはいかないのですが、こんな事例がありました。

① 根本的な問題だとご相談者様が考えている件

② 一方で同時に起きた別の件

③ そして②と①がある故に解決したい問題

ご相談頂いたのはまず①のお話。相手のあることなので、そうすんなりとはいかないが、②に絡めて何とか突破口を見つけられたら…という内容でした。

少し日を置いて、②と③の問題について踏み込んだご相談を頂きました。①が未解決のままでも、この②と③がクリア出来たらだいぶご相談者様の状況が良くなる案件です。

さて、どうしたものか…

こうなると占いでは「いくらかでもマシな方法」を探すことは出来ても、解決に至るかどうかは別の話、というよりも占いで解決出来ることではありません。

こんなケースでお伝え出来るのは、

・神々様のお力をお借りする

・本人の決断と行動、準備

の2点です。

神頼みかよ、バッカじゃねーの?

と思った人は、既に半分損してます。その損を自分の決断と行動、準備で挽回出来る人なら構わないでしょうが、そんな人なら占いやカウンセリングを訪ねることもないでしょう。

 

で、そのご相談者様ですが、お勧めした神社数ヶ所に足を運びました。その過程でご自身でも「はて、これは?」と思うことがあった様です。そして途中経過のお話をお聞かせ頂いたところで、私からささやかながらプレゼントのお守りをお送りしました。

3ヶ月ほど経過して、またご連絡を頂きました。

②と③の問題が最も望ましい形で解決した

という嬉しいお知らせでした。そして①の件も小さなキッカケが出来たとのことでした。

 

はい、ここでお読み頂いている皆様に問題です。この話で一番凄いのは誰でしょう?

① 神様

② 私、WS聖人

③ ご相談者様

真っ当な判断力や思考力がある人なら分かるはずですが、正解は

③のご相談者様

だと言えます。理由は、

即行動に移して、同時に現実の対処もしたから

です。だから①の神様も力の貸しようがあったと考えると分かりやすいでしょう。とはいえ後押しして下さった、力を貸して下さった訳ですからこれは凄い。

で、私つまり鑑定者のポジションの人間は3番目です。何故なら道を聞かれて、そこの信号左折してちょっと行った先ですよ、てなことをお答えしただけですから。

 

このケースでご相談者様が成功した理由は、

・課題に対して自分の向き不向きや運勢、相性を聞き、すぐに現実面の仕掛けをしたこと。

・かつ神々様のお力をお借り出来る様に同時にお参りに行ったこと。

・そしてその願う内容が自分勝手・好き勝手な話じゃなかったこと。

・ピンチにあってもふて腐れた様な面が一切無かったこと。

この4点です。

何当たり前のこと言ってんの?と思うかもしれませんが、これが出来ていれば接点のある人間も「この人なら…」と思ってくれるから、長期的には色々と事態が好転する訳です。つまり、力を貸してくれるのが神々様だけではなく、人間にも現れるということです。

ここのニュアンス、さじ加減というのは大切なことで、占いでも霊視霊感でも、常に現実とのすり合わせと行動が問題解決のカギなのです。

気に入らない鑑定結果には噛み付いてやろう、文句言ってやろう…というタイプの人は、何事によらず不満と文句の人生を送ることになるでしょう。短期的に上手くいくことがあっても、長期的にはそれなりの結果しか出ません。

例えば自分が自営業の店主で、アルバイトや社員を1人採用しようとしているとします。そんな時にいちいち食ってかかってくる人を採用しますか?逆にただ従順なだけで自分からは何もしようとしない人を採用しますか?

周囲の人や接点のあった人から「何だあいつ?」と思われて、生霊飛ばされる様になったら、まぁ、はい。後は推して知るべしです。

自分の失敗に気づき、キチンと省みることが出来て、次の改善行動に移れる人は神々様も見ています。短期ですぐに目に見えて分かる結果が出なくても、必ずじわじわ上向きになります。

 

天は自ら助くる者を助く

継続は力なり

最後に笑う者が一番よく笑う

 

です。基本は古今東西そうそう変わりません。

 

いい占いとは何か?

アメリカ大統領選挙ですが、何やらとんでもないことになっている様です。なのでしばらくは様子を見なくてはならないなぁ、といったところです。

で、だからという訳ではないのですが、占いの中でも命占と呼ばれるものはどれくらい当たると思われますか?

せいぜい3割程度、5割当たれば相当優秀

という説があります。正直私も同感です。よく耳にする話に、タロットや易(卜占)でビシビシ当てられたというのがありますが、まーどうでしょうね、やはり5割程度当たれば超優秀で、実際アベレージすればそんなに当たりませんよ。言い換えれば宝くじや福引券の楽しみに一脈通じるものがあると思います。

もっとハッキリ言いますとね、ビシビシ本当のことを100%近く当てられたら、嫌になって占いなんか聞く気無くなると思いますよ。

「世の中すべからくこんなもん。常に悪い予測は現実となり、自分に都合のいいことなどあれば類い稀な一時的幸運で、人生とは重荷を背負って苦難の道を行くが如し。期待するから失望があるのであって、無の境地に至って悟りを開けば生きる苦しみからは解放される。」

みたいな人は、占いなんか聞きますか?おみくじなんか引きますか?神仏に願い事なんかしますか?いやさ、努力すら放棄すると思います、

人間というのは欲望があって当たり前で、何か頑張ったら成果も期待しますよ。だから占い業が成立する訳です。

そんな良く言えば解脱の域に到達した様な、悪く言えば全てを諦めた世捨て人の様な感覚の人ばかりになったら、占いなど必要ありません。

 

違うんですよ。命占の真髄はね、

・弱点や運気低迷期を知り、備え、大難を小難に食い止める

ことにあるんですよ。

なので傾向を掴んだら次は現実の行動が大切なんです。その行動が間違ってるといけないから、適職やら相性やら時期的なことを命占でみる訳ですよ。

 

あの人と不倫がしたい、何とかならないか?

不倫中だが、相手が奥さんor夫と別れるか?

その他占いとは無関係なこと

 

こういうのは占いじゃありません、特に3番目のは単なる世間話でしかありませんから。

占い師がある程度人生経験積んだ中高年の方がいいと言われるのは3番目のパターンが多いからなのですが、若くても雑学や耳学問が豊富な人ならOKです。

別の見方をすると、私の占いは100%近く当たる、なんてのはまず眉唾物です。用いる占術の理論が良く出来ていても5〜6割当たればかなり優れた占術で、100%なんてあり得ません。

そういうのは占者や主宰者が話術でごまかしているだけで、必ずアラが見えてきます。そこを追及したら逆ギレするか、小理屈並べて逃げるか、弁護士に相談するetc.と言い出しますから。

残念ながらその手合いは結構います。やたら実力を誇張して自流が特別なものである様な主張をしたり、他の占術の批判や悪口が多かったり、物言いが攻撃的な人にはご用心下さい。占術が悪いのではなく、その占者の人間性に致命的な欠陥があるのです。そんな人に相談しても、金と時間の無駄でしかありません。

 

いい占いは、開運や改善の行動に繋がる様に誘導してくれるのがいい占いであり、いい占い師です。

占術による得手不得手

世の中色んな占術があるのですが、それぞれに一長一短あります。なので複数の占術を用いる訳ですが、それでも占者毎に軸になる占術があります。私の場合は中国式四柱推命な訳ですが、占うテーマによって軸足にかける体重の加減は当然変わります。

そうすると面白いことに気づくんですね。

例えば…

時 日 月 年

辛 丁 壬 辛

亥 丑 辰 丑 支  ※辰は土旺

こんな男性の命式を取り上げてみましょう。

典型的な身弱、命式全体の寒湿が強く、日干の丁は消えそうな程です。命式中の丁壬干合をどう取るかは四柱推命の中でも色々分かれる訳ですが、丁壬化木で丁が乙になるという見方、そうではなく日干だから干合による無力化はしないけど、剋は残り水に引っ張られるという見方などがあります。私は後者の見方をするのですが、まぁ、だとすると日干丁はフルボッコ状態です。

しかも38歳からの大運 戊子 は忌神運もいいところなのですが、戊が水の官殺の忌象を辛うじて食い止めた様です。しかし対外的な責任と外部から勝手にやってくる荒波に曝された10年だったのは間違いありません。この頃逮捕や拘束を伴うトラブルに巻き込まれていても不思議ない大運でした。

しかし、陰干の剋を恐れずで、ギリギリの綱渡りが48歳からの丁亥でも続きます。ここを火の勢いを補強する開運行動で凌ぎ、社会的な重責を果たした様で、58歳からの丙戌でやっと一息つけました。ここからの10年間が恐らくは一番平穏に過ごせた時期なのではないかと思いますがそれも束の間、68歳からの乙酉もなかなかハードな大運で、大きな病気や身内のトラブルには要注意の時期が20年続きます。この方は特に消化系や腫瘍に要注意の人です。火の勢いを保ち続けることが出来れば、それまでの苦労が結果となって表れる時期でもありました。続く78歳からの甲申では甲が火力を保つ燃料源として何とか支えになってきましたが、その大運が尽きる87歳で亡くなりました。十二指腸から小腸にかけての腫瘍が報じられていた様です。

気質や性情を分析すると、礼儀正しく節度ある抑制の効いた明るさが、周囲の人々をホッとさせるタイプで、差別や分け隔てはせず、公平に周りの人々に笑顔をもたらします。長期戦で粘り強く取り組むことに向く人です。人前に出ることは平気で物怖じしない、人に愛情を注ぐことが出来る人です。戦いや行動が自らの火の勢いにプラスになります。

 

さあ、この人物は誰でしょう?

答えは昭和天皇です。もう中国式四柱推命の通り、バッチリ合っています。興味のある人は検証してみて下さい。

で、昭和天皇を別の占術Aでみてみると、これがサッパリ当たっていないんですね。おいおいと言いたくなるレベルで。他の占術の批判をするのが目的ではないのであまり具体的には書きませんが、鈍い、野暮ったい、自分勝手で付き合いづらい、トラブルが起きると大きくなりやすい、苦難に遭う、頑固で感情的になりやすい、リーダーにはなれない、計算づくで打算的、短命傾向etc.とロクな鑑定にならないのですが、まぁ、どれもこれも大外れなのは論を待たない訳です。

しかし…

菅 義偉総理大臣についてみてみると、中国式四柱推命だけでは十分には説明しきれず、上記の占術Aを併用すると納得の結果になります。

なので占い師を選ぶ際には、

・占いたいテーマを明確にしておく。

・事実関係や必要な情報はしっかり伝える。

という基本に加えて、

・自分の目的に合った占術を軸にしているか?

・長所の異なる占術を別に使えるか?

という部分にも目配りしてみると良いです。

 

ここからは占術を離れますが、昭和天皇がこの過酷な命運と大運を乗り越えてこられたのは、やはり自らの開運行動…例えば戦後全国を行脚して国民を勇気づけて、国民に笑顔を取り戻したことにあるんだなぁ、と思ったと共に、やはり太陽の象徴=火のパワーたる天照大御神のパワーを頂いていたのかな、皇孫とはそういうものなのかな、とも思った次第です。