占いを賢く利用するには

人の気持ちは占えるか?

よくあるご相談に「気持ちが知りたい」というのがあります。そういうご相談をしたくなる気持ちはよく分かります。およそ男女の仲というのは駆け引きの要素が付きものですから。

 

さて、そうなると命術の出る幕ではなく、卜術の出番になる訳です。現代の占い師の多くがタロットやオラクルカードを使うのはそういう訳ですが、百発百中で当てられる人というのもいないと思います。

「気になる人がいるんだけど、彼女はいますか?」

「最近親しい人の気持ちが知りたい。」

「大ゲンカして別れたんだけど、復縁出来ますか?」

こういうご質問だとポピュラーなのはタロットです。

 

実際のリーディングでは、お客さんからの情報は多い方が良いアドバイスに繋がることが多いです。

例えばカップの3が出たとして、教科書通りの三角関係だの告白が上手くいくだのと読むだけでは精度が下がります。よくよく聞いたらお2人の共通の友人がいて、双方に無害な距離感で、おバカな冗談を言い合う仲で、たまには一緒に飲み食いすることもあるとのことだと、その友人がキーマンとなって上手くいくとも読めますし、離婚した元奥さんとの間にもう大きい子供がいて、時々遊びに来ては自分にも懐いているとなれば、上手く受け入れてもらえるとも読める訳です。

 

全体的な傾向としては、思わしくない時はストーリーが繋がらない出方をします。こういう時は相手の態度が煮え切らない、何か思い切って踏み切れない理由があったりします。そこで突っ込んだ質問をすると、あぁそれだという理由がハッキリ浮かび上がってきたりします。逆に言えば「だから上手くいかないよ。」と答えが出てしまうこともある訳ですが。

また、相手の意識に正逆問わず女帝が出た場合、四柱推命でお客さんの命式をみると土の星が強かったり、相手の男性の命式が水の禄刃格だったりするのでピンときます。大アルカナのポジティブ系のカードだからOK、なんて読み方ばかりも出来ない訳です。

 

つまり、タロットだから人の気持ちが占えるというよりも、むしろ正解に近いところにたどり着く為のヒントを与えてくれるのがタロットだと感じています。

気持ちだけ分かればいいのではなく、その後の行動の為に占う訳ですから、カードが「もたもたしてないで思い切って行け!」とか「ダメダメ、方向転換しなさい。」と言っているならば、それを聞く方が支払う代金が生きてくるというものです。実際お客さんの注文すっ飛ばしてカードが結論言ってくることがあるんですよ、これがまた厄介なことに。

例えば「彼女はいますか?」という質問には、その為のスプレッドとこんなカードが出たら彼女がいるっぽいと読む方程式みたいなのをそれぞれの占い師が持っている訳ですが、彼女がいますという答えが出たとして、来月ケンカ別れしてチャンスが転がり込んでくるかもしれませんし、逆に別の男性からアプローチがあるかもしれない訳です。

私の場合、そういうことがあるからまずは中国式四柱推命でお客さんの命式を先に見るんですが、1〜2年以内にご縁の運が巡ってくる人であれば、タロットの結果や今みている相手との相性が明らかに悪い場合は、間口を広げておく方がいいとアドバイスします。ま、怒り出す人もいる一方で、実は他に…と言い出す人もいらっしゃいますから、幸運を呼び込む人とそうじゃない人の差もまた見える訳です。

気持ちが知りたい系の相談をしたいお客さんは、そのあたりを踏まえて、占い師と率直なやり取りをするのが良いと思います。

何か引っ掛かるカードが出てるなぁ…という時にお客さんから聞かされる話でピンポーン💡と一気に繋がる瞬間があるんですよ、ホント。

 

男女の仲も断捨離の精神が必要だと思うんですが、執着する気持ちが強いケースはそうもいきません。こちらも分かってしまいます、言ってもムダだなって。

ご注意頂きたいのは、こうしたケースで霊視霊感という言葉に惹かれ易いこと。

次回はそのあたりの話をしたいと思います。